私の想いは

これからも貴方に、貴方だけに。

 

 

 

 

 

 

 

 

     For you...

 

 

 

 

 

 

 

 

出会った頃と変わらない笑顔で私を見る。

その笑顔に何故か涙が出る。

 

なんでだろう?

好き過ぎて涙が出てくる。

愛しすぎて、切なくて。

それでも好きなことに変わりはなくて。

知らずのうちに涙が零れる。

 

 

1年に1度の大切な日。

英二の誕生日。

 

毎日一緒に過ごしてるけど、やっぱり特別なことをしたいわけで。

何かしようと、考えてた。

でも、これといって思いつかない。

だって。いつも一緒だから。

 

 

 

 

「どうすれば英二にバレずに何かできるかなぁ…」

 

休み時間、窓から空を見ながらボソっと呟いてみた。

プレゼントをあげるのでも、買いに行かなきゃならないし。

作るにしても、時間がないし。

どうしよう。

 

「そんなに悩んでるの?」

「うゎっ!!…もう、驚かせないでよ不二。」

「ごめんごめん。で、英二になにあげるの?」

「それなんだよね〜。」

 

「何ハナシてんの〜?」

「あ、英二。」

「えっ!?」

 

慌てる

英二に内緒にしていたい。

だからって、英二に誤解されちゃ困る。

あぁ。どうしよう。

 

 

、不二と何ハナシてたの?」

「あ、えぇーっと…」

「英二のことだよ。」

「俺のこと?」

「えっ。あ、うん…」

「英二のどこが好きなのか聞いてたんだよ。」

 

ナイスフォロー不二!!

こんな時だけ、気の利く不二に感謝感謝。

 

「へぇ〜。それは俺も是非聞きたいね。」

 

笑顔が眩しいよ、英二。

そんな期待満々の顔しないでよ。

 

 

「僕には教えてくれないんだ。」

「なんで?」

「さぁ?本人に聞いてみるといいよ。」

 

そう言って不二は教室を出て行った。

待て。

この状況からして、私は英二にどこが好きなのか言わなきゃならないんじゃ…。

 

 

 

「で。俺のどこが好きなの?」

 

 

顔を近づけて聞いてくる。

反則だよーその笑顔。

 

「え、えっと…」

「なんて。そんなの聞かなくてもわかるって。」

「へ?」

「もう2年以上も一緒にいるんだし。」

 

額を私の額にくっつける。

近いから!

2年以上一緒にいると言っても、こーゆーことは慣れなくて。

手を繋いだり、キスしたり。

その度に、英二にドキドキしちゃう。

 

 

 

「あ。顔赤くなってる〜。」

 

顔が近いせいもあって、まともに英二の顔が見れない。

英二もそのことがわかってかじっと私を見る。

 

、まつげ長いね。」

「もうっ!みんな見てるから、離れてよっ。」

「なんで?みんな知ってるんだし、いいじゃん。」

「いいじゃんって…」

 

 

「あ。ねぇ、今日用事ある?」

「え?別にないけど…」

「じゃぁ、俺の家おいでよ。ねぇちゃんとか、みんな会いたがってたし。」

「うん、私も会いたい。」

「じゃ、決まり。今日も一緒に帰ろ。」

 

そう言って英二は私から離れた。

どうしようか。

誕生日プレゼント。

 

 

 

 

 

いつも通りに一緒に歩く、帰り道。

もう冬ということもあって、街路樹は葉落ち道端には葉が敷き詰めてある。

まだコートというところまではいかないけど、マフラーは外せなくなってくる。

 

そとを歩けば北風が後押しして背後から吹く。

吐く息は白く、自然と頬がピンク色に染まる。

少し曇った空を見上げて、冷たくなった手を口元へ運ぶ。

 

 

「寒くなってきたね。」

、手貸して。」

 

英二は私の手を取ると、自分の手と一緒に、学ランのポケットに入れた。

英二の手のぬくもりが伝わってくる。

 

「英二、手あったかいね。」

の手が冷たいんだよ。」

「でも、手が冷たいと心が冷たいんだって〜。」

「俺、心冷たいの?」

「英二は別じゃない?」

 

他愛もない会話でも、英二となら心が温まる。

でも、ごめんね。

プレゼント、ないかもしれない。

 

 

 

 

 

 

英二の家の前に着く。

英二は中に入ろうとはしない。

 

「英二?入らないの?」

「うん。入るけど、その前に…」

 

英二は、私の方を向く。

真剣な目だった。

 

さ、俺の誕生日で悩んでたでしょ。」

「えっ。なんで知ってるの?」

だからだよ。」

 

寒いのとは違って、頬が赤くなるのがわかった。

それと同時に、涙が目に溜まる。

 

「ちょ、!?なんで泣くの?」

「ごめん…ね。プレゼント…ないの…」

 

私の言葉に、英二はちょっと驚いてた。

けど、すぐ笑顔になって。

 

「そんなのいらないよ。だって…」

 

 

 

がいるじゃん゛

 

 

 

 

耳元でささやかれた言葉。

大好きな声で言われた言葉。

まるで、私がプレゼント貰ったようなものだよ。

ありがとう、英二。

 

また額をくっつけて視線を交わす。

自然と涙が零れ落ちた。

涙を拭いて、キスして。

英二の気持ちがとても嬉しかった。

 

形になるプレゼントはないけど。

私のキモチをあげます。

この想いを。

他の誰でもない

英二に、英二だけに。

私の愛しい人に。

 

 

 

 

 

 

「あら。ちゃん、いらっしゃい。」

「えっ。」

 

玄関を見ると、英二のお姉さんが立ってた。

私達は勢いよく離れる。

 

 

「お邪魔だったみたいね。」

 

クスっといかにも不二のような笑い方で。

何故か笑みがこぼれた。

 

「ねぇちゃん!」

「はいはい。邪魔してごめんね〜。」

 

そう言ってお姉さんは出かけて行った。

英二は顔を赤くして、お姉さんに言い訳中。

こんな家族、羨ましいと思った。

 

 

 

 

「ごめん。ったく、ねぇちゃんは。」

「いいよ。ステキなお姉さんじゃない。」

「そっかなぁ?」

「英二の家族、好きになりそう。」

「そう?よかった。これなら将来心配いらないんじゃない?」

「え?将来?」

「そっ。と結婚した後の話。」

 

唐突に言われた言葉に、アタシはまた涙してしまった。

私を笑顔でみる英二。

英二との将来、楽しみにしてるよ。

 

だからまず、今日は言わせて。

 

 

 

゛Happy Birthday Eiji゛

 

 

 

 

 

これからも一緒に祝おうね。

 

 

 

 

 

End

 

 

 

++あとがき++

Happy Birthday !!

英二の誕生日です〜vおめでとう!永遠の15歳!!笑

これからも、英二に愛注いで頑張りますv

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