今日、明日、明後日…
英二がいればこの先も幸せな気がするよ。

 





 




   Sweet Sweet Honey Dreams


 

 







休みの日は英二はいつも通り部活だし

私はマネージャーだから会えないわけじゃないけど…
部活中の英二はテニス一本って感じで。
私が傍に居ても大石君を気にしたり、全く私を見てくれない。


ちょっと寂しいな…





 




「大石ー!」



まただ。
今は休憩時間なのに。
私がタオルを手渡そうと思って英二の元へ行っていたら、この一言。

英二が大石君を大事に思うのは解るよ、大切な相方だからね。
でも、同じ時間を過ごしてる私を大切には思ってくれないの?
ホントに私たちは付き合ってるんだよね?


私は持っていたタオルを握り締めてうつむいた。
英二に、私は必要じゃないのかな…


持っていたタオルをベンチに置くと、私はコートを出た。















「もう、部活終わったかな…」



私はコートを出てからずっと屋上にいた。
空はもう夕焼けで赤くなっていた。


屋上のフェンスから下のコートを覗いてみる。
まだ部活は終わってなかった。
でも、一番目に留まる人がいない。




 




――バンッ――








そう思った瞬間、屋上のドアが開かれた。
ドアの前に立っているのは今思った"一番目に留まる人"



「やーっと見つけた!」



英二はちょっと頬を膨らませて私の方に歩いて来る。



「なんでこんな所にいるんだよ。」
「え…えっと…」
「何かあったの?」


 


英二は私の顔を覗き込んで問う。
心配そうな顔をしてる。
そんな英二の顔をみて、私は涙が出てきた。



「な、泣くほど何かあったの!?」



英二は焦って私の涙を手で払ってくれた。



「ううん…英二がここに…私の所に来てくれて…嬉しいの…」



英二は私の涙を払いながら意味が解らないというような顔をしてた。



「…英二はさ、テニス大好きでしょ?」
「うん。」
「大石君が大事でしょ?」
「そりゃーペアだしね。」
「同じ時間を過ごしてる私はどうなるの?」
「え…?」
「部活があっても、私は英二と同じ時間を過ごしてるのに、英二は私を気にしてはくれてないじゃない。」



英二は黙って俯いた。



「英二がテニスを大事に思ってるのは、私だって解るよ。でも…ちょっとでもいいから私を気にして欲しい…」



私も俯く。

私の想いは伝えた。
これからどうするのかは英二次第。



 

 

 






「毎日、いつでも、俺はを気にしてるよ。」



 

 

 






俯いた顔を上げると、英二が真剣な顔で私を見てた。



「俺は部活中だって、試合中だって、を気にして無いことなんて無いんだよ。寧ろ、気になって気になって…」



英二は恥ずかしそうに頬をかく。



「でも、英二は部活中私に目もあわせようとしないじゃない。」
「それは…と目をあわせると、絶対の所に行きたくなるんだもん…」
「じゃぁ、なんで大石君とばっかり話ししてるの?」
と話すと、ずっと話してたくてプレーに戻りたくなくなるんだよ。」


――が好きで好きでたまらないから…。




英二の言葉に心が涙する。
私、想われてるなぁって。
とても実感できる。





「今日さ、もう部活終わるみたいだし、一緒に帰ろ。」



「うん。」




笑顔で言う英二に、私も笑顔で返事した。





英二がいるから、心が熱くなったり切なくなったり泣いたり。
心の変化がすごくある。
これからも、ずっと傍にいて。
私をドキドキさせて。




 Sweet Sweet Honey Dreams

毎日まるで甘い夢を見ているみたい…。



これからもきっと甘い夢ばかり。





End

 

++あとがき++

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もぅ、お礼しか言えないです。本当に有難うございました!!

これからも、管理人共々当サイトParadise Kissをよろしくお願いします。

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