ＳＴＵＣＫ

　

ボクは布団に寝転がって風呂上り、鏡台で髪の毛を梳かしとるの細い背中を眺めとった。

の銀髪はツヤツヤでオマケに肌も白いからかなりベッピン。

っちゅーか陶器みたいっ。

ボクはの細い腰に腕をまわしたい衝動に駆られた。

アカン・・・理性失いそうやぁー。


「なぁー」


ボクは無意識にの名を呼んでしまった。


「なんですか？」


が当たり前に振り返る。

瞳の色がちっと薄くなった左目がちぃとボクにはキツかった。


「ん―――・・・なんでもなかったわぁ・・・」


ボクは恥ずかしくて布団に突っ伏した。

が微笑むのが分かった。


「うふふ・・・・何ですかねぇ・・・・」


またが鏡台に顔を戻すのが分かった。

暇やからボクは足をバタバタさせた。


「なぁー」


ボクはまた顔を上げてを呼んだ。


「なんですかぁ？」


今度は振り向かない。






　

「の初恋の相手って誰や？」




　

が振り向いた。

ボクと眼が合わさる。

色違いの両目が痛かった。

ボクはハートブレイカーや。


「・・・・うふふ・・・」

「・・・・あはは・・・」


意味有り気なその笑みはきっとボク以外の奴や！


「さぁて・・・・誰だと思いますか？」


は梳かしておった櫛を鏡台に置いてボクの隣に寝ころがった。

髪の毛が湿っておって色っぽかった。

ついでにうなじもキレイー。

ボクはの頭を撫でた。


「誰やぁー、ちぃっとジェラシー感じるわぁ・・・」

「うふふふ・・・」


教えてやぁ！


「・・・・じゃぁ、ギンは誰なんですか？」


不意にがボクを見上げてくる。

左目はボクを通り越して宙を見とる。


「・・・・・ボク？」

「えぇ」


聞かんで欲しかったわぁ。

ちょっとズキズキ。

ボクは考えた。





ボクの初恋ねー。

ボクの初恋・・。

初恋・・・初恋・・・初恋・・・はーつーこーいぃー。






はつこい　―こひ 【初恋】

初めての恋。

「―の人」






ボクの初恋って誰やったんやろ？

もともと真面目に人と接しとらんかったから、

真面目に人なんて好きになっとらんかったなぁ・・・。

ボクは頭を掻いた。


呆れたわ・・・人生ぅん年生きとって真面目な恋したことないなんて・・・・。

ボクを通り過ぎとった女はイッパイおる。

けど・・・どれもおふざけやったからなぁ・・・。

目線を下げればがまだボクを見上げとった。




　

「ボクの初恋の相手はやねっ」




　

「・・・・・ぇっ？」

「やから」

「・・・・・え・・・・ぇ？・・・・そうなんですか？」

「うん、初恋の味はぁ・・・・甘くてぇ・・・」


本気になったのはしかおらん。

ボクはのうなじに顔を埋めた。

の身体がビクンと震えた。

あー・・・髪の毛いい匂い・・。

ボクはうなじにキスを繰り返した。




「で？は誰やねん？」


詳細が分かったら斬り殺すわぁ。

ボクの中はジェラシーで満々だった。

がボクのキスを避けるかのように仰向けになってボクを見つめた。







　

「私の初恋はギンですよ」





　

笑顔がギンギラギンで眩しいっっ！！！

って言ってる場合やなくてっ・・・。


「うっそぉ・・・？」

「えぇ、本当ですよ？」


をまじまじ見ても屈託のない笑顔で返される。


「学習院へ行く以外ロクに外に出させてくれませんでしたからね」


どうやらボクは自分で自分に嫉妬しとったみたい。

ボクはアホらしさと恥ずかしさで苦笑いをした。




「どうしました？」


の微笑みが一瞬曇った。


「なんでもないわぁ・・・・もう・・愛しとるわぁ・・・」


ボクはにのしかかった。

もコロコロと笑った。


「うふふ・・・私も愛してますよぉ」


あぁ・・・よかったわぁ・・・結構安心しとる・・・。

ボクはの肩に顔を埋めた。




背中にまわっとるの手が温かかった。






【ＥＮＤ】

２６９６９ＨＩＴを踏んでくださった鈴原さんに捧げさせてもらいます！
お題は自由で！！
本当はギャグ目指したんですが、甘々になってしまいました；；；
返品可能です寧ろカモン！！！！
鈴原さんありがとうございました！！！

＋＋お礼＋＋

きゃー！ギンだ！ギンだ！！桐澤さんのギンだっ！！！（笑）

甘々大好きですｖギンとラブラブ〜ｖ

桐澤さんのギン、大好きです！こんな素敵なお話を頂けるなんて…ｖ

本当に有難うございました！返品なんてしませんよ♪寧ろ永久保存版ですｖ